さっき、アーティストの村上隆氏の著書「芸術起業論」を読み終えた。楽しいことは一つも書いていない。村上氏が体験した厳しい世界を、厳しい論調でつづっている。タイトルからは、ポジティブな内容を想像したが、全く逆だった。ネガティブなことから、一筋の光を見いだす心構えのようなことがつづられている。
厳しい体験をした人の文章は、これほどまでにつきささるとは思わなかった。アートのことは全くわからないが、その世界の人にとってはポジティブな内容なのだと思う。
この本から、個人的には以下のようなことを認識した。
(本の章立てとは全く関係なく、思いつくままに)
世界の芸術には構造とルールがあり、これに沿ってアートをしないと通じない。
アートとマネーの関係を知ると、誰が世界を牛耳っているかがわかる。
専門雑誌の広告主を見れば、誰が業界を仕切っているかがわかる。そして雑誌のテーマが広告主に左右されていることがわかる。
日本は世界の未来形。世界でこれから起きることは、日本ですでに起きている。
日本文化はいける。薄めるよりも、より濃くして日本らしさを出すべきである。
自分の関心分野を歴史から学び、なぜすきなのかを徹底追求する。すると軸が見える。
成功話が書かれた起業家向け書籍よりも、何倍も考えさせられるのは、本を通じたすべてが実体験だからだと思う。この本はアートに関係ない人でも読んだほうがいいかもしれない。
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なんども言うが、楽しいことはあまり書いていない。
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